週刊ドラフト会議 '99

週刊ドラフト会議 '99


藤井、ヤクルトを逆指名へ ( 11/14 更新)

争奪戦となっていた早稲田大の左腕・藤井投手は ヤクルトが二位指名を確約し、15日に逆指名会見が行われることとなりました。
オリックスは三菱自動車岡崎の左腕・岩下投手の四位指名を決定、これで4人としている今年のドラフト指名選手が全て確定しました。 ダイエーは資金難から今年の指名は3人とささやかれており、噂通りなら こちらも指名選手が確定したと思われます。

今年の抽選は、中日・広島・近鉄の一位指名で競合する国学院久我山の左腕・河内投手のみとなりそうです。 本人は指名された球団に行くと明言しており、昨年のような混乱はありません。

指名未確定としている中で、ハズレ一位を含めた上位指名がありそうな選手は3人。
高校生野手の中では高評価の東福岡・田中遊撃手が中日のハズレ一位か二位、日本ハム二位で指名の可能性が高く、低くても三巡目の前半で消えるのは確実。
今中二世といわれる静岡・高木投手は広島か近鉄のハズレ一位が ほぼ確実。 素材評価の高い藤代・野口遊撃手が日本ハム二位か三巡目、滝川二・福沢投手も中日のハズレ一位か三巡目となりそうです。

ドラフト会議まで残り一週間を切り、各球団ともに候補者リストの絞り込みが進んでいるようです。
運命の一日まで、もう少し。


逆指名会見が一巡 ( 11/ 7 更新)

11月に入り、立命館大の田中投手がダイエーを、日大の吉野投手が阪神を、立命館大の葛城外野手が近鉄を、それぞれ逆指名しました。 これで二位以内での指名が確実視されている社会人・大学選手の逆指名会見が全て終了し、高校生を中心とした各球団の駆け引きが本格化しています。

大学生投手ふたりを巡る争奪戦がピークを迎えています。
ひとりは亜細亜大の左腕・佐藤投手。 獲得の姿勢をみせているのは巨人・広島・近鉄の3球団。 本人は巨人を希望していますが、既に逆指名枠が埋まっているので巨人の指名は早くても三位。 三位以下の指名はウェーバー制ですから、近鉄−広島−巨人の順となります。
本人は巨人以外なら実業団入りとコメントしているようなので、広島が三位、近鉄が二位か三位で指名強行するのか注目が集まります。

もうひとりの注目は早稲田大の左腕・藤井投手で、中日・ヤクルト・広島・西武などがマークしており、中日・ヤクルトあたりが二位指名に踏み切らなければ、三位枠での早い者勝ちとなりそうです。


的場が阪神、木塚が横浜を逆指名 ( 10/30 更新)

九州共立大の的場遊撃手が阪神を逆指名し、一位指名が確定しました。 二位は日大の吉野投手の逆指名が確実、横浜の佐々木を彷彿とさせる東邦・岡本投手も事実上の逆指名を行い四位以内での指名が確定、これで上位指名選手が明確になりました。

明大のサイドスロー木塚投手は横浜を逆指名して二位指名が確定。 PL学園の田中外野手を一位指名することを表明しているので、逆指名枠が確定しました。
横浜は亜大・佐藤投手、明大・的場捕手と三位指名が確実視されていた選手を次々と回避しており、現時点では報徳学園・南投手を野手として指名することになりそうです。

西武は楠城スカウト部長が26日、一位 東邦・朝倉投手、二位 九州学院・高山三塁手、三位 三菱重工長崎・貝塚捕手、六位 大和銀行・後藤投手(昨年五位指名したが手続きの不備により指名無効となった選手)という指名方針を公表しました。
しかしすぐに高山三塁手の一位指名を決定、ヤクルトの三位指名が確実な早大・藤井投手の獲得に動くなど流動的な要素が高く、アドバルーンを打ち上げただけのようです。

11月に入るとスカウト会議も最終段階に突入しますので、下位指名候補の具体的な選手名が飛び交うことになりそうです。


中日、朝倉を指名回避 ( 10/23 更新)

三菱自動車岡崎の山口投手が正式にオリックスを逆指名しました。 オリックスは三位で伊万里商の長距離砲・迎投手を外野手として指名することを明らかにし、二位逆指名確実の立命館・葛城外野手と合わせて上位指名選手が確定しました。

今週の波乱は中日が一位指名の本命とみられていた東邦・朝倉投手に指名回避を伝えたこと。
地元・中日一本に絞っていた東邦側に配慮した異例の措置ですが、これで朝倉投手指名に動いているのは西武一球団となり、他球団の参戦がない限り2年連続で高校生の目玉投手が西武入りすることになります。
中日の一位指名は国学院久我山の左腕・河内投手が本命でしょうか?

争奪戦が熱を帯びてきたのが亜細亜大の左腕・佐藤投手。 昨年から熱心にマークしていた横浜が獲得競争から降り、現在は巨人・広島・近鉄の3球団が上位指名の動きをみせています。
巨人と広島は逆指名枠が既に埋まっているため、近鉄が逆指名を獲得できるか否かに注目。

この他には、ロッテが東芝府中・戸部投手の三位指名を表明し、社会人の即戦力投手3人の獲得が確定しました。
横浜の佐々木とイメージが被る豪腕、東邦の岡本投手が事実上の阪神逆指名を行い、三位指名を待つことになりました。
また今年の変わり種としては、巨人がアメリカ独立リーグのアディロンダック・ランバージャックス所属の宮崎内野手の身分照会を済ませ、ドラフト会議で指名する模様です。 宮崎選手の球歴は、明徳義塾高−法政大−いすゞ自動車。 167cm、72kg、右投左打、24歳。


逆指名枠、ほぼ出揃う ( 10/16 更新)

今週は、西武が東邦・朝倉投手を一位で、阪神が日大の左腕・吉野投手を二位で、指名することを決定。
横浜も明大バッテリー獲得の方向で上位指名選手が絞られましたので、情報が伝わって来ない中日を除くと、混迷を続けているのは近鉄一球団となりました。
不人気と呼ばれる球団は他にもありますが、近鉄は毎年直前まで方向が固まらずにバタバタする印象があります。 オリックスやロッテの潔さを見習うべきのような気もしますが...
逆指名枠がほぼ出揃いましたので、今後はウェーバー方式となる三位以下の指名選手の絞り込みと各球団の駆け引きに焦点が移っていきます。


社会人選手の逆指名ラッシュ ( 10/10 更新)

社会人選手の逆指名会見が相次いだ一週間でした。
4日は 日本通運・広田投手のダイエー逆指名の正式会見を皮切りに、田村コピー・谷投手が巨人、日本通運・木村捕手が広島、日本通運・高橋投手がロッテを、7日には東芝・高橋投手が巨人を、それぞれ逆指名しました。
またロッテが東芝・清水投手の逆指名を獲得するとの報道もあり、逆指名枠の社会人選手はミキハウス・吉崎投手の他は大勢が決した様子です。
注目は広島が国学院久我山の左腕・河内投手の一位指名を表明したこと。 病的なまでに抽選を避けできた球団ですが、先にヤクルトが一位指名宣言をして競合確実な選手の指名に踏み切ります。
高校生選手への挨拶も進み、上位枠の確定も加速度的に進んでいるようです。


逆指名第一号は日通・広田 ( 10/ 2 更新)

巨人の逆指名枠が固まったようです。 東芝の左腕・高橋投手と田村コピーのサイドスロー・谷投手の即戦力2人。 更に三位で即戦力サイドスローの三菱重工長崎・内薗投手をリストアップという報道もあり、今年も大型補強が実現しそうな気配。
今年の逆指名一番乗りは日本通運の左腕・広田投手で、ダイエー入りを表明。 立命館の左腕・田中投手の逆指名も確実視されおり、今年もダイエーがドラフト戦線の台風の目になる勢いです。
評価の高い北照高校・米野捕手はヤクルトが上位指名方針を明らかにし、阪神や西武など他球団の動向次第では一位指名もありそう。


社会人選手の逆指名に動き ( 9/25 更新)

ペナントレースと共にドラフト戦線も最後の追い込みにかかってきたようです。
社会人の全日程終了と同時にプロ入り宣言や逆指名が開始されるので、来週からは逆指名枠が順次埋まっていきます。
阪神と競合していた東芝・高橋投手は巨人の一位逆指名が確実、日本通運・広田投手もダイエーの二位逆指名が確実となりました。
阪神、広島の在阪球団と競合していた日本通運・高橋投手は在京志望が強く、ロッテ逆指名が濃厚。
27日に巨人の編成会議が開催され、指名方針が決定される見込みなので、それを受けて各球団の動向が明確になっていくと思われます。 来週の球界ニュースに注目。


ペナントレース真っ盛り ( 9/18 更新)

高校生主体なので そろそろ情報戦が仕掛けられるかと思いましたが、終盤にきてセ・パ両リーグともにペナントレースが盛り上がっているせいか、ドラフト関連の情報の少ない週でした。

上位指名の候補を絞ったとの報道がされたのは、ヤクルト 1位(国学院久我山・河内投手)と ロッテ 2位(日本通運・高橋薫投手)くらい。
この時期の情報リークにはいろいろな意図が隠されているようなので鵜呑みには出来ませんが、確度の高い情報に限れば現段階では下表(青文字は確実)の状態と思われます。

横浜   (未定)  
中日 2位 山北 茂利 投手 トヨタ自動車 145km左腕、身長190cm
巨人   (未定)  
ヤクルト 1位 河内 貴哉 投手 国学院久我山 144km左腕、打撃も良い
広島 2位 木村 一喜 捕手 日本通運  
阪神 1位 的場 寛壱 遊撃手 九州共立大 二岡クラスの即戦力、一位指名を決定
2位 高橋 尚成 投手 東芝 技巧派左腕、制球力よし、140km、巨人と競合
西武   (未定)  
日本ハム 1位 正田 樹 投手 桐生一 142km左腕、大きな縦のカーブ
2位 吉崎 勝 投手 ミキハウス 140km台左腕
オリックス 1位 山口 和男 投手 三菱自動車岡崎 変化球の制球よし、150km台、巨人と競合
2位 葛城 育郎 外野手 立命館 長打力が魅力の左打ち
ダイエー 1位 田中 総司 投手 立命館大 140km台の左腕
2位 広田 庄司 投手 日本通運 速球とカーブが武器の左腕
近鉄   (未定)  
ロッテ 2位 高橋 薫 投手 日本通運 速球派左腕

まだ緒に就いたばかり ( 9/14 更新)

今年は逆指名枠にかかるような社会人・大学生の選手が少なく、高校生主体(=逆指名権なし)となっているので、例年と比較して指名選手の決定が遅くなっています。
その中で早々に逆指名を確定的にしたと見られているのは、阪神(九州共立大・的場遊撃手)、日本ハム(ミキハウス・吉崎投手)、ダイエー(立命館大・田中投手)の3球団。
他にも、広島の日本通運・木村捕手、オリックスの立命館大・葛城外野手が確実視されているようです。 オリックスの三菱自動車・山口投手も確実の声がありますが、巨人がマークしているようなので、今後の成り行きに注目。

高校生の指名は重複を避けるのが共通の戦略ですから、しばらくは駆け引きが続いて行く模様です。 やはり巨人の動向が全体に影響を与えるので、この球団の上位指名が固まるまでは混乱が続くでしょう。
そんな中で、ドラフトの目玉のひとり 桐生一高の正田投手の一位指名を決定したのが日本ハム。 早期発表で誠意をみせて指名の暁には入団交渉をスムーズにしたいことと、極端に競合を避けるチームの機先を制する狙いがありそうです。


週刊ドラフト会議のトップ・ページへ